poco a poco 6月号

2023年06月02日 16:37

昨日は、爽やかなお天気でしたが、今日は雨ですね☔️

久しぶりに「今月のおすすめ」コーナーを復活させていただきました。
なかなか読書ができずにいたのですが、読みたい本と出会ってしまい、一気読み!!
お貸出もできますので、声をかけてくださいね♪

♪水の器

 色とりどりの紫陽花に、梅雨の訪れを感じる季節になりました。6月生まれの私は、紫陽花の花を見ると、またひとつ歳を重ねるのだな…と思います。紫陽花の学名は「hydrangea」ギリシャ語で「水の器」と言う意味だそう。ジメジメした湿気と、降り続く雨でなんだか気分が憂鬱になりがちなこの季節ですが、紫陽花にはこの水が大切なのです。私たちもたくさん水を吸収して、みずみずしく夏を迎えましょう!

♪今月のおすすめ 稲垣えみ子著 「老後とピアノ」  

 久しぶりに今月のおすすめコーナです。いや「今月のおすすめ」という名の私の読書記録です。出産前は読書が趣味で小説やら自己啓発本やら、色々読んでいましたが、最近は絵本中心の毎日です。そんな中、楽譜屋さんの店頭に並んでいて、「パッ」と手に取ってしまった1冊です。
 著者の稲垣えみ子さんは、アフロヘアーがトレードマークのコラムニスト・ジャーナリストの方。朝日新聞を早期退職し、ピアノのレッスンを小学校以来40年ぶりに再開されたそうです。「老後」とありますが、ブランクがあってピアノをやる方の1シーン1シーンが心に突き刺さるような1冊でした。私自身も中学生のころ部活が忙しいと理由をつけ、一度ピアノを辞め、大学入試前に再開しました。そして声楽専攻として学生生活を送り、音楽教室に就職したのをきっかけにさらにピアノを学び直しました。そんな「ピアノ講師の学び直し日記」はまた書くとして…
 この本には、なぜピアノを弾くことが人をこんなにも夢中にさせるのか、が記されています。
 ピアノを再開した稲垣さんは、子供の頃に一度弾いたことのある「キラキラ星変奏曲」に40年ぶりに再挑戦します。最初は、楽譜は暗号にしか見えず、指も動かず苦戦します。しかし、子供の頃は大嫌いだった指番号や、ゆっくりからの練習を積み重ねると、「左右の手がオートマティカリーに動き始める」というのです。まさにここ!ここにピアノの楽しさがあると思います。楽譜を読み解き、音を鳴らし、動かない指をものすごーくゆっくりからメトロノームを1メモリずつあげて練習していくと、ある時からふっと自由に動くようになるのです。ピアノは、2本の手、10本の指を駆使して、自分の体でないものを操るわけです。できるまでの過程がものすごく大変な分、できた時の達成感を強く感じます。大人になって、新しいことに挑戦し、1時間前には全くできなかったことが、音になり、聴こえてきて、「私って成長してる!!」と感じるのです。これって、なかなかすごいことですよね。
 しかし、弾けるようになってからが音楽。練習しすぎで体を痛めたり、少し弾かなかっただけで振り出しに戻ったり、譜に書いてある指示を再現するにはどうすれば良いか、旋律を歌うにはどうすれば良いか、一人で練習している時には上手に弾けるのに、先生の前・発表会では全然弾けない…そんなことの連続です。
 私が大学生の頃の恩師に言われた一言でこんなものがありました。
 「無意識の領域でできることを少しでも広げていくと、より自由に音楽ができる。そのために毎日の練習が必要だ」
 最近…私もちゃんと練習していないな…反省。自分に「ちゃんと練習しなさい!」という意味も込めて、リトミックのレッスンに「鑑賞の時間」を設けています。今月は、雨にまつわる曲を弾く予定。人前でピアノを弾くのって、私もドキドキするんです。今月も頑張りますね!

♪おすすめBOX 設置します  

 私がちょこちょこ読み集めてきた音楽関連の本たち、本棚に眠らせておくのも勿体無いので、お教室にBOXを設置して、そちらに置かせていただきます。お子さんのレッスンの合間にもしよろしければご覧ください。レンタルも可能です。レンタルの場合は、ノートにお名前と貸し出し日を記入してください。2週間以内のご返却をお願いいたします。個人的な書き込みがある場合がありますが、そのままにしていただけると嬉しいです…😅 

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